「自宅で好きなことを仕事にしていて良いですね!」
月に1回は、お客様から言われる言葉です。
でも、ごめんなさい。
自宅で好きなことで起業した優雅なマダムを連想されているお客様のピュアな心を打ち砕くようで申し訳ないのですが、私は色のことが大好きでカラーの仕事を始めたわけではありません。
また、洋服に興味があったりファッション業界に勤めた経験があるから現在の仕事をしているわけではありません。
世の中にはいろんな仕事論がありますが、好きなこと以外を仕事にした私の体験を、1つの意見として暇つぶしに読んでみてください。
私が好きなことを仕事にしなかった2つの理由
私がカラーアナリストの勉強をし始めたのは42歳のとき。
26歳で結婚退職し専業主婦になったあと、次男が小学校に上がるタイミングで仕事をしたくなったのがきっかけでした。
好きなことを仕事にしなかった1つめの理由は、「自分の好きなことがはっきりわからなかった」からです。
まじか!いや、まじですよ。笑
専業主婦で子育てしていると、自分の好きより子どもが優先になりがちで「好きなことがわからない」という方は、意外と多いと思う。
2つめの理由は、好きなことより「自宅でできる仕事」を優先したから。
夫婦ともに実家が地方にあり、息子たちを預けられる人がいなかったんです。当時は専業主婦だった私が気軽に子供を預けられる環境ではありませんでした。
何がなんでも自宅でできる仕事、と考えたときに「もしかしてパーソナルカラー診断なら家でできるんじゃないか」と閃いて、実際に行動に移したからいまがあります。
1つだけはっきり言えるのは、好きなことを仕事にしなかったら幸せではないは、嘘です。
好きなことを仕事にするか、自分にできることを仕事にするか
好きなことを仕事にするのはむずかしい。好きなことを仕事にすると嫌いになる。「好きなことを仕事にする」かどうかで悩んでいるあなたは幸せです。
お金が必要、安定が必要、福利厚生・休日が必要。好きなことより必要なものが明確なら、悩まないはずだから。
パンが好きだからパン屋になるといっても、毎日早朝からパンを作り、集客し、従業員を雇い、経理も商品開発もというように、仕事にするなら好きだけでは見えない部分がたくさんありますよね。
だから、好きなことを仕事にするのがむずかしいというより、好きなことやできることを「何がなんでも」やりたいという動かずにはいられない情熱が大事だと思います。
好きなことを仕事にすると嫌いになる、はどうかな?
好きなことが仕事なら、休日は他のことで息抜きすると思うし、他に好きなことができるかもしれないし、人間て不思議とバランスをとるんじゃないかな。
好きなことを仕事にしなかった私が、大事に思っていること
私は洋服を選ぶのが苦痛で、何を選んでも他人と比べてダサくて嫌だったんですね。その原因がいまならわかります。
自分の持っている魅力よりも、他人からどう見えるかばかり気にしていたんです。自分に自信がありませんでした。
だからこそ、過去の私のように自分に自信がない女性の役に立ちたい。仕事を続けているうちに「好きなこと」より「人の役に立ちたい」が大事になったのです。
好きなことを仕事にするか、できることを仕事にするかで迷っているなら、何がなんでも譲れないことはなにかを、自分に問いかけてみたらどうでしょう。
どうしたいかという自分の気持ちに気づき、あなたが行動を選んでいくしかありません。転んだらまた起き上がればいいじゃないですか。そろそろ50歳の私だってそう思えるんですから、あなたも進めますよ。