中学生のころ「大人になったら何になりたいの?」と聞かれたら、周りの大人が求めているであろう良い子を演じ「小学校の先生」と答えていました。
他にもアイドルとか、かわいこぶりっ子して答えたときもありました。
でも私、親にも友達にも言わなかった憧れの職業があったんです。
それは「コピーライター」
35年くらい前のインターネットのない、黒電話の時代ですからね。北海道苫小牧市という王子製紙とアイススケートの街に暮らす私が、コピーライターになりたいって言ってもね。
無理でしょーって笑われるのが恥ずかしかったというより、無理だと決めつけていたのは自分かも。
そんな昔のことを思い出したのは、日本経済新聞の夕刊「こころの玉手箱」という連載で、コピーライター仲畑貴志さんを見かけたから。
「こころの玉手箱」は月曜~金曜日までの5日間、思い出をメインに1人の人物像やエピソードが語られるコラムです。
紙面の切り抜きを大事にとっておいたくらいだから、よっぽど心に引っかかったんだね、私。
コピーライターの仲畑貴志さんこそ、私が「この発想がすごい!」と憧れた人。
TOTOの温水洗浄便座の「おしりだって、洗ってほしい。」戸川純さんが出てたCM見たことありませんか?若い人は知らないかな。
最近だと「目のつけどころが、シャープでしょ。」や「ココロも満タンに、コスモ石油。」も仲畑さんのコピーです。
コピーライターが簡単な言葉で人の心を動かすところに刺激を受け、なんか知らないけどカッコいいと思ったわけです。
デザイナー・プロデューサー・ディレクター、カタカナの職業にあこがれたことありませんでしたか?
制作者の自己満足的な表現は、難解にしたり遠回りをしたりして邪魔をすることがある。
商品のもたらす価値が明快であれば、ややこしいクリエイティブなんていらない。
新聞コラムに書いてあった仲畑さんの言葉どおり、コピーライターは広告をする商品を売るためのもの。商品の価値をどう伝え、提案していくかというビジネス。
「自己満足な表現はいらない」
自己満足な表現で何が悪い?ってタイプの私に、そもそもコピーライターは無理だったんだ。
でも、中学生の私に教えてあげたい。
あなたは将来、文章も写真も自己満足な表現でOKな、カラーリスト・カラーセラピストというカタカナの職業になってるよ。笑
なんだかんだ言っても人を喜ばせたいし、そのための表現を考えることが好きだということを再発見しました。
自分が楽しくて読んでる人も楽しいブログ。これを目指して休業中はブログの発信を大切にしていこうと思っていますので、よろしければおつきあいくださいね。