パーソナルカラー診断をさせていただいた結果、お客様の好きな色と似合う色が違うことはよくあります。
そんなときはお客様の好きな色を尊重して、似合わない色を着こなす方法を伝えています。
でも本当は、私はお客様に「似合う色」を着てほしい!と思っている「パーソナルカラーをおすすめする」カラーリストです。
パーソナルカラー診断で似合う色がわかったとき
- こういう色が似合うんだ!と新鮮に受けとめる方
- この色好きなんでよかったです!と似合うと好きが一致した方
こんなふうに自然に受け入れるお客様ばかりではありません。
着たい色と似合う色が同じであるのは理想的ですが
- 似合う色は、もともと好きな色ではあったけれども、今まで似合わないと思いこんで選ばなかった色だった。
- 似合う色が、好きな色ではないので似合うと言われても受け入れられない。
似合う色と好きな色が違ってとまどい、人によってはむしろ不快な気持ちになってしまうこともあるのです。
結論から言うと「似合わなくても好きな色だから着たい」のなら、好きな色を着てください。
- 着たいものを着るのか
- 似合っているものを着るのか
- 人に見られる印象を優先するのか
- 着心地を大切にするのか
洋服の選択基準はこのどれかであることが一般的です。
あなたがこのファッションの基準のどこに価値をおくのかまでを、他人であるカラーリストの私が変えることはできません。
いくら私が、肌がきれいに見える似合う色をおすすめしても、どうしても好きな色は変えたくないというお客様には、「似合わない色だけど好きで着たいなら、どういうふうにその色を着たらよいか。」を伝えます。
きれいになるために受けたはずのパーソナルカラー診断。身につけ続けることで内面から自信になる似合う色。
でも、すべての人に100パーセント受け入れられるというものではないのです。
関連 「似合う色」と「好きな色」が違うとき、どちらを着るのが正しいのか
「似合う色」はその人の持つ色素をもとに、客観的にきれいに見える色。そして「好きな色」は心が求めている色です。
当サロンではパーソナルカラー診断にカラーセラピーのセッションを加えるようになり、お客様とのコミュニケーションの中で、見えてきたことがあります。
それは、「苦手な色」「受け入れられない色」には、その人のコンプレックス、見たくないもの、気づかないようにしているものが隠れていることがあるということです。
鮮やかな色が苦手なら、人に注目されるのが苦手・・・というように。
そして「好きな色」「着たい色」には、こういう人に見られたい、こうなりたい、理想の自分を色に結びつけていることが多いです。
また、内面の男勝りな部分をカモフラージュするために、わざとクールな色を選んでいることもあります。
私のパーソナルカラーは「サマータイプ」。この30色の中でも、やはり好きな色と苦手な色があります。
ネイビー、グレー、ホワイトといった定番カラーの他に、よく着ている色ってやっぱりあるんですよね。
好きな色で着たい色は「ブルー」
まじめで誠実、やさしい落ちつきがある。文章を書くことが好き。そんなイメージに見られたいし、着ると心が落ちつく色です。
この写真には落ちつきがありませんが・・・
逆に苦手で着ない色、それは「ピンク」
かわいらしいよりかっこいいと言われたい。
若々しさ。恋するようなトキメキ。ワクワクするような新しい刺激・・・不足していることに気づかないふり。
ピンクから連想する甘さや女性らしさに、照れや恥ずかしさもあったことが着なかった理由だと思い当たります。
ナオミ何にもできな〜い、みたいに甘えることに抵抗がある(笑)
ピンクを着ている自分を受け入れられるようになったのは、つい最近のこと。
46歳になっちゃたし、無駄な抵抗はやめて自分を自分で愛してあげよう!!と思えたら、自然と着られるようになりました。
パーソナルカラーの似合うピンクを着ている自分はかわいらしいなぁ・・・誰も言わないなら自分で言おう。
私の場合好きだけど似合わない色は、ペンやハンカチ、下着、ポーチなど小物で選んでいますね。
参考 40代主婦のファッションの迷いを安心に変える存在でありたい。
そういう声があるのも知っています。
好きな色だけ着ればいいというのは、ファッションへのこだわりのようにみえて、じつは「他の色を受け入れたくないこと」とも言えます。
似合う色に反抗的な感情を持ってしまうなら、その中の苦手な色を見ないようにしている心理が何なのかという視点で考えてみてもいいかもしれませんね。
似合う色・似合う服は自分を肯定するきっかけとなり、自分で自分の心を満たした内面からの自信をもたらしてくれます。
似合う色を受け入れるということは、自分の良さを受け入れること。
パーソナルカラーは第一印象をよくするだけではなく、本当の意味での自分らしさを色で発見する入り口なのです。